高幡観音
君田町を代表する標高665mの高幡山。鎌倉時代より前には高幡山を中心とした山獄仏教が栄えた時代があったと推測されています。
その高幡山の9合目付近に、観世音菩薩を祀った巨大な石洞窟があり、周辺の石仏とともに高幡観音と呼ばれています。洞窟内には不動明王など35体の仏像、入口に三面観音、岩屋の上には翼をもった天狗の像、岩屋の外に5体の仏像が安置されています。洞窟前には「山伏の呼び岩」と言われる岩があり、山伏が食べものなくなった時にこの岩の上からほら貝を吹いたといわれています。
昭和の初ごろには、奇特な霊視や祈祷をする法師が洞窟内に移住したことで多くの参拝者が訪れ、洞窟内外へ多数の石仏が寄進されました。
地域にとっては大切な宝。現在も、毎年11月には地域の人が参道入口で秋季大祭を催しています。
今は舗装道も整備されているので、近くまで車で登れます。そこから観音堂までゆっくり歩いて20分程度。東山林道からの参道には100体もの石仏が参拝者や登山者の安全を見守っています。




